Episode.23 株式取引が上達するように、「貸借対照表、損益計算書やキャッシュ・フロー計算書」について正しく理解してみた

■結論

 貸借対照表損益計算書キャッシュ・フロー計算書を見る「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュ・フロー計算書」という名前は聞いたことがあるかもしれませんが、いずれも決算短信の中に含まれているものです。貸借対照表とは、会社の資産と負債の中身を記したもので、ここから重要な項目だけを抜き取ったのが、会社四季報の財務欄になります。また、損益計算書とは、売上高をはじめとした収益と、売り上げた商品の仕入高や経費といった費用を集計して、そこから利益を計算する書類のことです。これらの重要な項目だけを抜き取ったのが、会社四季報の業績欄です。そして、キャッシュ・フロー計算書は、会社の現金及び現金同等物の増減やその要因について書かれたものです。これが会社四季報キャッシュフロー欄のもとになっています。

 

 

貸借対照表の仕組みを理解するために

 決算短信貸借対照表損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書の数値がそれぞれ会社四季報のどの箇所に対応しているのかは確認をお願いします。

 会社四季報には損益計算書のうち売上高、営業利益、経常利益、当期純利益(連結決算の場合は「親会社株主に帰属する当期純利益」)の数値だけしか記載されていませんし、その中身まではわかりません。

 同様に貸借対照表も総資産や自己資本、資本金、利益剰余金や有利子負債の金額はわかりますがそれ以上の詳しい内容は知ることができません。キャッシュ・フロー計算書も、各キャッシュ・フローの合計額や現金同等物の残高しかわかりません。そこで、会社四季報を見て「 営業利益が赤字なのに経常利益が黒字なのはなぜ?」「 経常利益が黒字なのに当期純利益が大赤字の理由」「 有利子負債のうち短期借入金、長期借入金、社債のそれぞれの金額はいくらか?」「 投資キャッシュ・フローや財務キャッシュ・フローがプラスになっている理由は?」といろいろと疑問が湧いてくることもあるでしょう。そんなときは、決算短信に掲載された貸借対照表損益計算書キャッシュ・フロー計算書を見てみましょう。疑問に対する答えがきっと見つかります。