Episode.5 株式取引が上達するように、「PER、 PBR、 ROEの関係」について正しく理解してみた

■結論

 PER・ PBR・ ROEは密接な関係があります。それは次の式で表すことができます。 

PBR = PER×ROEこの式からどんなことが見えてくるでしょうか。

もしPBRが低い銘柄があれば、その銘柄は PER×ROEも低いと言えます。 ROEが低く、その結果 PBRが低いのならば、株価は ROEが低いことを反映した妥当な株価とも言えます。

 つまり、低 PBRであるため確かに割安ではあるものの、低 ROE、つまり収益力が低いために、このままでは、株価の割安感が解消するレベル( PBR 1倍)程度までの上昇は見込めるものの、それ以上の力強い上昇はあまり期待できないという推測をすることができるのです。

 

 

■意味を理解するために

 PBRと ROEが低い水準であると、PBR 1倍が株価上昇の限界になってしまうこともございます。

一方、 ROEが高いのに PERが低いため、その結果 PBRが低くなっている銘柄は、株価が割安に放置されている可能性が高まります。 ROEが高い、つまり収益力が高いことが株価に反映されていないからです。こうした状態の銘柄はあまり出現しませんが、株式市場全体が大きく下落するようなときには出現することもあります。高 ROE、低 PER、低 PBRの銘柄は「お宝銘柄」と言えます。

 このように、単に PERや PBRだけから割安株を探すのではなく、 ROEにも注目することで、真の割安株を見つけ出すことが可能となるのです。また、PBRが高く ROEも高い銘柄は、高 ROEによる将来の純資産の増加を織り込んで PBRが高くなっていると判断できるため、妥当な株価が形成されていると言えます。

 しかし、 ROEがそれほど高くないのに PERが高いために PBRも高くなっている銘柄は、割高であると考えることができます。低 ROE、高 PER、高 PBRの銘柄は、株価が実態より買われていることを表しているのです。冒頭の式を変形すると「 PER = PBR÷ROE」という式が導き出せます。この式からは、「 ROEを高めれば PERが低下する」ということがわかります。

 つまり、企業にとっては ROEを高めることが株価上昇につながるのです( PER低下により割安感が強まり株価が上昇する)。もちろん、上の式の PER・ PBR・ ROEの構成要素である利益や純資産の数値は将来変化していきます。 ROEがそれほど高くないのに PERや PBRが高い銘柄は、割高なのではなく、もしかしたら将来の劇的な業績の伸びや ROEの改善を株価が早くも織り込みにいった結果かもしれません。

 PER・ PBR・ ROEの数値だけから株価の割安・割高を判断するのでなく、株価の動きも大いに参考にするようにしてください。

 

 

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